忍者ブログ
アナタの目の色とナミダの色はいつも同じに見えるの
| Admin | Write | Comment |
カレンダー
03 2024/04 05
S M T W T F S
1 2 3 4 5 6
7 8 9 10 11 12 13
14 15 16 17 18 19 20
21 22 23 24 25 26 27
28 29 30
プロフィール
HN:
CAMELLIA
性別:
女性
職業:
学生
趣味:
自己紹介:
好きなもの


漫画
スイカ

ヌイグルミ

動物全般(虫などは無理)
寝ること
ボーっとすること
シキ

以上
カウンター
最新コメント
[10/02 駒鳥]
[09/07 torinity]
[08/24 黒血 白鬼]
最新トラックバック
バーコード
ブログ内検索
フリーエリア
×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

Happy Dream~幸せの夢~

黒血 白鬼様より頂いた小説です。

死ネタなので注意してください。

今回のオリジナルは女性なので

BL好きな人は気を付けてください。






真新しい白い墓標の前。



その前に花を添えて、そっとその墓標を撫でた。



その墓標に刻まれた私の友達。



いや、恋人の名前・・・




シ「椿・・・」




最後の最後に椿が呟いた言葉が離れない・・・




シ「もっと早く・・・気付いていれば・・・」




後悔だけが心に残る。




異大陸戦争で両親や沢山の仲間を失った、もう何も失わないようにと強くなったつもりだった。



"道"の証明が出来るほど強くなったつもりだったのに・・・。



失ってしまった、一番大切なはずの愛していた異性を・・・




シ「どうして・・・椿が・・・」




生暖かい風が髪をなびかせ、頬と墓標を撫でた。



一滴の涙が頬を伝い、若草色の芝生に落ちた。















「ねぇ、シキ。」



シ「なんだ?」



椿がニコニコと笑いながら私に話しかける。



私の髪をサラサラと撫でているのが分かる。




「今度の仕事はシキと一緒にやるんだって、よろしくね」



シ「そうか・・・」



素っ気無く返すが、実際は嬉しい。


椿と一緒にいられるのだから・・・。



「素っ気無いなぁ・・・」



シ「悪かったな、愛想が悪くて・・・」



椿が笑っていた。



「別に、シキはシキのままが良いよ。」



シ「?」



意味が分からなくて首をかしげた。



また椿に笑われた。



「ありのままでいてねってこと。」



シ「!! あ、あぁ・・・///」



素直な気持ちがしっかりと伝えられる椿が羨ましくて、綺麗に見えた。
















翌日、目的の敵アジトを見つけ、仕掛けようとしていた。



「・・・」



シ「・・・今日はやけに静かだな。」



椿が苦笑いを浮かべた。



「ちょっと・・・ね・・・」



シ「・・・無理はするな、椿」



椿が困ったように笑って、またアジトを見た。



「そろそろ行こうか。」




シ「そうだな・・・」




がさがさっと草むらから抜け出す。




男「何者だっ!!!」



警備兵と思われる男が2、3人銃を向けてきた。




「・・・捕まえて」



椿が天を仰ぐようにすると、水がぼこぼこと集まり、人の形となった。



水が男たちの体を押さえ込んだ。


椿の能力は"水"。
本人曰く、空気中にも僅かな水分があり、それを集めれば水の無い場所でも水を作れるそうだ。



そのまま水は椿の言うとおりになり、男たちの体を包み込んで窒息死させた。



シ「私の出番は無いのではないか?」



「そう?危なくなったら助けてよ。」



言われずともきっと体が反射的に助けに行くだろう。



男「そこまでだっ!!!」



新たな一人の男が出てきて、一人の---恐らくまだ子供であろう---少女にナイフを突きつけていた。



シ「・・・」


少女「うっ・・・ふぇっ・・・」



男「少しでも動いてみろ・・・こ、この子供の首をはねるぞっ!!!」



「何も関係ない子じゃないっ!!!」



椿が身を乗り出すと、ナイフをすっと近付ける男。


男「う、うるせぇっ!!!持ってる武器を全部出せっ!!!」



椿は苦しげに顔を歪めながら、銃やナイフを地面に置いた。



男「待てよ、全部捨てたか調べるまで・・・」



男がじりじりと近寄ってくる中、私はどうするか、作戦を練っていた。



が、心配ないようだ・・・・




椿がさも、罪無き少女が傷付けられるのを苦しげな面持ちで男を睨みつけている反面、男の背後に水の塊を着々と集めていた。




男「くくく、星の使徒も女、子供には弱いってか?」



シ「そう、甘いものでもないがな・・・」



「そうそう、女、子供に弱くても・・・男には強かったりしてねっ!!!!」


途端に、椿の水が男に襲い掛かった。



男「う、うわぁぁぁあああっ!!!」



「ほらっ、今のうちにこっち来てっ!!!」



椿が少女を救出した。



男「く、くっそぉぉぉおおっ!!!」



水に包まれかけた男が、地面に落ちていた椿の銃を掴んで私に向けた。


私は少女の救出で反応が鈍ってしまっていた。


男「死ねぇぇぇえっ!!!」



シ「!!! しまっ・・・」





     ドォンッ



つぶっていた目を開くと、椿の姿。



シ「椿っ!!!」



「ぐふっ・・・」



少女「!!! おねぇちゃんっ!!!」



椿が口から大量の血を吐き、打たれた腹部を押さえていた。



男「くく、く・・・子供を助けた上に・・・自分の身まで犠牲にして男を守ったか・・・」



「あた・・りまえ・・・。それがっ・・・仲間っ・・・てもん・・・でしょ」


私は目の前で血まみれになって弱々しく呼吸をする椿を見て、怒りで"氣"を高ぶらせた。




・・・許サヌ・・・。












シ「貴様ぁぁぁぁあああっ!!!!」



百足を生成し、男の体に巻きつけた。



そのまま、全身の骨がボキボキと音を鳴らし、男が悲鳴と、血を吐いた。


それだけでも、許せず百足に男の体をズタズタに引き裂かせた。



自分の服は返り血で真っ赤になり、少女が怯えていた。


「シ・・・キ・・。も・・いい。」



シ「椿っ!!!すぐ、"氣"で傷を・・・」



「いい・・・この出血じゃ・・・どの道無理・・・」



少女「お・・ねぇ・・ちゃん・・」



椿が微笑み、息を荒らげながら少女に伝えた。



「親の元に・・・行きなさい。・・今日のことは・・・忘れて・・・幸せに・・・ね。」



少女「そ・・んな・・・」



「行きなさいっ・・・早くっ」



椿は息も絶え絶えに叫ぶと、少女は涙を流し、その場を去った。


「シキ・・・こう・・なったのは・・・誰の所為でもないっ・・・シキの・・所為でもないからっ・・自分を責めないで・・・ね。」



シ「椿っ・・・死ぬなっ・・・まだ、椿に言ってないことが・・・沢山あるのだっ」



椿はフッと笑った。



「シキ・・・最後の最後・・・私の、人生最初で最後の・・・大告白・・・。シキ・・・大好きでした・・・」



シ「っ!!! わ、私の台詞を取るなっ・・・」



椿がフフッと笑って一息ついた。



シ「私もっ・・・だ。」



「ふふ・・・幸せな、最後だね・・・」



椿の体重がずしっと腕に掛かり、瞼は閉じたまま二度と開かなかった。



シ「っ・・・椿っ・・・」



私は椿の体を抱きしめ、一人顔がぐしゃぐしゃになるまで泣いた。


















直ぐに椿の体は埋葬され、墓標が立った。



今、私はその前に立っている。



しかし、踵を返し、飛刀蟲を出し、それに乗り飛び立った。



目指すは、椿の死んだ敵アジト・・・。


今は、壊滅し、跡形もなくなっている・・・。



丁度椿の死んだあたりに、一輪の花を添えた。



シ「椿・・・お前らしい死に様だったな。」


「あの・・・」



振り向くと、あの時の少女がいた。



少女「おねぇさん・・・助からなかったんですね・・・。スイマセン。」



シ「・・・」



少女が花束を添えた。



少女「私が・・・代わりに死んでいたら、おねぇさんは生きていたでしょうか・・・」



シ「・・・生きていたとしても、未練を残しただろうな。お前を救えなかった自分を呪って死んだだろうな・・・」



"そういう奴だ"と少女に告げた。



少女「・・・恋人だったんですか?」



シ「最後の最後に、告白された・・・」



少女が"そうですか"と言い残し、その場を去った。



私を独りきりにしてくれたのだろう。



空を見上げると、目にしみるぐらいの青空・・・。



シ「私は・・・私らしく・・・生きて行こうと思う・・・。」



お前が言ったように・・・。




シ「椿・・・お前は、お前らしい生き様だったな・・・」



びゅうっと強い風が私を突き抜けていった。



まるで、椿が私を後押ししてくれているかのように・・・・。




君の居ない世界で・・・




(私は、私らしく生きて幸せな最後を迎えれました。今度は、貴方の番・・・しっかり見てるよ。)




end








★アトガキ★

管「はい、最近面倒くさくてアトガキを疎かにしております。管理人です。」



シ「ちゃんと書け。」



管「いそがしぃんだもん。でも、今回は椿様のリクということで、張り切って書きました。シキ夢死ネタをvV



シ「・・・orz」



管「まあまあ、そう落ち込みなさんな。人生山有れば谷も有るよっ!!!」



シ「私よりも年下に人生をとやかく言われる筋合いは無いわっ!!!」



管「でも、僕の人生は短くても濃度が高いからねぇ。」



シ「・・・」



管「ま、僕は僕らしく生きていくよっ!!!」



シ「珍しく良い事を言うな・・・」




ここまで読んでくださり、ありがとうございます。


因みにこの小説はお持ち帰り禁止です
PR
この記事にコメントする
NAME:
TITLE:
MAIL:
URL:
COMMENT: Vodafone絵文字 i-mode絵文字 Ezweb絵文字
PASS: 管理人のみ表示
この記事へのトラックバック
この記事にトラックバックする

Copyright 紅のナミダ。。All Rights Reserved.
Powered by NinjaBlog / Material By Alice Blue / Template by カキゴオリ☆
忍者ブログ [PR]