月の光が小さな窓から入る
入ってくる
こんな光いらないのに
なければ
こんなヤツの顔だって見なくてすむのに
月も太陽も
私を惨めにさせる
「何時になく不機嫌だね」
「・・・・・・・・・気のせいだ・・」
その目に光はない。
クリードとは違う虚ろな目をしていた。
「今君の瞳に映っているものはなんだい？」
「何も・・・・・・・・・」
「いつかその瞳に映させてみせるよ」
「君の哀れな姿をね」
「・・・・・・・・・・・」
そう言うとベッドから離れ姿を消していくクリード。
身体を動かさず唇だけ動かすシキ。
「私は・・・・・・・・貴様の・・・・道具では・・・ない・・・・」
「・・・・・・・・・・・」
クリードが歩くのを止めシキの方を見る。
「じゃあ君は人形だ 僕が糸を動かさなければ動けない 人形だ」
「違う・・・・・・・私は人形などではない・・・・」
怒るかのように言うがやはり顔は無表情のままだった。
「じゃあ今夜も君の部屋に来る」
今夜は君が全部するんだ
「・・・・・・・・・・・・」
「返事がない それはOKととっていいんだね？」
「・・・・・私は貴様の所有物ではないからな・・・逃げるかもしれんな」
「君は逃げないよ・・・・・イヤ逃げられないと言った方が正確かな？」
そう言い不敵な笑みを見せるクリード。
その言葉を耳にし今日初めてシキが身体を動かした。
「それはどういう意味だ・・・・・・」
「君はもう」
「ハッ！ハァ！」
ガサガサ音を立て森の中を駆け巡る。
誰かに追われているわけではない。
だけど何か凶悪なモノに捕まれそうになる。
必死で逃げる。
なのに
「・・・・また・・・・」
どんなに走ってもたどり着く所は星の使途のアジト。
「私がここに戻ってくる理由など何処にもないのに・・・・・」
そう言ってたどり着いた場所・・・・・
クリードの部屋。
『もう逃げられない』
「・・・・まさか本当にヤツの言うとおりになるとはな・・・・・・・」
諦めたようにして部屋に入る。
「シキ 逃げられたかい？」
「・・・・・・・いつの間にか毒されていたのだな・・・・」
「それは違う」
「・・・・？」
「僕が不満だから君と寝るんじゃない」
「君が不満だから寝てあげてるんだ」
「・・・・なにを・・・・・・・・・!!!!」
いきなり顔を掴まれ唇を塞がれた。
「ん・・・・・んんっ!!!」
口内を激しくかき回されていく。
長い時間の為か目まいが襲う。
「んぅ・・・・・・・ふ・・・・・・」
クリードが唇と手を離すとその場に座り込んでしまった。
「やっぱりだね君は人形だ」
そう言ってまるで人形を持ち上げるように私を持ち上げた。
「こうして支えてあげなければ立っていることもままならない」
月が照らす
「でも君は自分を人形ではないと言ったね」
影になってクリードの顔が見えない
「自分でしてくれるんだろう？」
一瞬見えたその顔は
「さぁ・・・・君は逃げられないんだから」
まるで人を殺める時と同じ笑みだった
「・・・ゃ・・・ゃ・・・・あぁ・・・・」
ビリッビリリッ!!!
「アァァァァアアアァァァァァァ!!!!」
月の光は
私の理性を潰した
～アトガキ～
・・・・・・・・・自分の文才のなさに乾杯
え・・R15ですよね・・・・それが心配です。
なんてかホントかわいそうです。
クリシキのシキは哀れになってしまいます。
それでは最後まで読んでいただきありがとうございました。
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