桜の下でアナタが言った言葉は
十分に・・・・
私を幸せに導いてくれる言葉でした
月がほんのりと空に浮かぶ時間・・・・
少しずつ街を闇に染め
静かに明かりが灯る
夜21:00
そこは一般人に知られることのない闇の世界
今日は誰が落札される？
「さぁ 今宵も始まりました人間オークション!!!今日も楽しんでいってくださいね～」
周りで拍手喝采
ここは名前の通り人間を競売する場所
主に15歳以下の少女少年が売り出される
しかしココに来る入札者は全て男性
少女少年性別問わずに入札し落札する
主に使用人として買っていくのが多いが
今日の「品」はそうじゃないらしい
「それでは本日最後の品はこちら！」
おぉおぉお
歓声が上がる
今までの「品」はどれも使えそうにないのでほっておいたが
最後だと言うので目に入れてみた
見て俺は自分の目を疑った
出された「品」は体中にアザを負っていた
白い肌に赤く・・・いや赤黒く刻まれて
「品」の眼は何も移さず虚ろな眼で入札者を見ていた
「1億出ました！他に入札する方はいませんか？」
周りで歯軋りを立てているおっさんがいるがどうやらコレ以上出せないみたいだ
「さぁ 他にいませんか～？」
オレの隣でニヤニヤしているヤツがいる
コイツが入札したのか・・・・
・・・・・・・・顔キモ
「それでは・・・・・・」
「5億」
ザワッ
一気に会場が騒ぎ出した
隣にいたヤツは青ざめてやがる
「・・・・そ・・・それでは5億で・・落札でよろしいでしょうか・・・・」
相変わらず会場はざわついているがこれ以上の入札はないようだ。
「それでは後ほど・・・」
「今貰っていく」
「は・・はい」
出品者は少年を立ち上がらせ落札者の元へと連れて行った。
「こちらで・・・・」
自らにかけていた布を少年にかけ抱き上げそのまま会場を出た。
もう外は暗闇
静かに月と街灯が道を照らす
「お前・・・・名前は」
「・・・・・・・・・・・・」
ボソボソと言っているせいでうまく聞き取れない
「はっきり喋ろ、聞こえないぞ」
「・・・・シ・・・・・・・キ・・・・・・・」
「そうか」
名前を聞くと再び足を前に出し自分の館を目指す。
街の真ん中ではなく端の方に建てられた館
外見は白く彼の清潔さが見られる。
「ここが俺の館だ」
「・・・ここが・・・新しい館・・・・」
新しいという言葉に引っかかるが今は問わないでおく。
館へ向かいながら主人は口を開く
「この館の中で仕事することになるだろうな」
「・・・・・・・・」
「あぁ・・・服は私服なんだが・・・・」
見るからに小さい体150もないだろう
主人の身長は184
どう考えたって着れるわけがない
かといって中にお下がりがあるわけでもない
「・・・ふぅ・・・・・・紅に頼むか・・・」
そう言って考えてる間に扉の前に着いたPR
